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tome VII - 合宿報告3
南アルプス全山縦走昭和58年度夏季合宿
page 2/3 [行動記録・前半] 行動記録
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7月23日(雨後晴)
7月24日(雨後晴)
7月25日(雨後晴)3時05分起床。5時20分出発。小雨が降っていたが、さすがに我々ももう、雨には慣れ、気にならなくなった。なだらかな樹林帯を進み、森林限界が近づいた8時30分頃、雨が強くなったので雨具をつける。三峰岳直下の岩場の急坂を登り切り、9時30分、三峰岳に着く。雨足が強いのと、農鳥へ行ってから熊の平へ行くのは疲れる、ということで、翌日の地獄のアタックを覚悟して、熊の平に下る。11時、熊の平に着いたが、たいした雨でもないのに他のパーティが停滞していて天幕場は混んでいた。明日の為に夕食まで寝っころがっていたので、晴れて農鳥岳が見えたことなど露知らず、幕営料集金のおじさんに聞いて初めて知った。 |
7月26日(曇後晴)3時20分起床。4時25分、コースタイム14時間の白根三山アタック開始。雨は降っていなかったがどうせ降るだろう、と悲観的に考え、着慣れた雨具をつけて行く。5時25分、三峰岳着。ガスで展望はない。そこから間ノ岳まではガスとガレ場の変わりばえのしない道で、間ノ岳に着いたのは6時である。20分後、北岳山荘を目指す。間ノ岳・北岳間の稜線はガスが濃く、雨が降ってもいないのに雨具は湿っていた。6時50分中白根を通過し、7時、北岳山荘に着く。「連絡は一日遅れたが計画は予定通り」と下界の中学生に電話し、7時30分北岳山荘を後にする。お花畑をその良さも分からぬまま通過し、8時23分北岳に立っ。展望はない。苦労して登ったのに、「北岳3192・4メートル」の標識と強風だけの出迎えとは……。寒いので早々に切り上げ、来た道を戻る。今度は山荘にも寄らず、一本で間ノ岳へ。途中中白根を過ぎた辺りからガスが晴れ、間ノ岳上空には稜線では今合宿初の青空が広がる。11時、農鳥小屋に着き、軽く昼食をとる。12時30分農鳥岳着、今合宿初の展望を得る。この瞬間今までの苦労は吹き飛び、至福感が心を覆う。が、北岳や仙丈が見えるのは、向うも晴れて展望があるということであり、それを考えるとなんとなく妬ましく思う。 展望を満喫した後、熊の平に向かう。農鳥小屋を少し過ぎたところから出ているガレ場のトラバースルートを行き、途中大井川源泉でおいしい水を飲み、15時30分、11時間ぶりに天幕に戻る。実質9時間のロングアタック、本当に良く歩いた。 7月27日(晴一時雨)
15時10分、夕立ちとともに中学生が到着、後半戦の始まりである。夕食時、キャンプ場を流れる沢でくんだ水を飲んだ数人が、腹痛を訴えたが、大事にはいたらなかった。飲水にはくれぐれも注意されたい。 |
7月28日(快晴)B隊は4時起床、体調の優れない金沢を置いて、小田をリーダーに5時20分塩見岳ヘアタック開始。A隊から翌日下る岩城氏が特別参加。13時50分、戻ってくる。残りは休養。各自好き好きに過ごす。 |
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