スタートとともに渋滞。
ストックを持っているので、接触がちょっと心配。
推定140〜150拍(今回はいつもウルトラマラソンの供としているパルスグラフ〜セ
イコー製の心拍計つき時計〜を持たなかったので推定値)の、結構かかり気味のスタ
ート。
すぐに汗が吹き出てくる。
荷物が重い(^^;;;;。
今熊神社(下社?)の脇から石段を急登。
心臓がバクバクして楽しい。
ダブルストックを使って、リズミカルに登る。
どんどん吹き出る汗。。
ひと登りしたところで、水を飲み、少し水をかぶる。
今熊神社(上社?)でトイレ。
入山峠通過14:20。
96年の目標タイムより25分も早い。
96年は登り区間をコースタイム×70%で行く計画だったから、相当いいペースで上
がってきていることになる。
さらにひと登りした鳥屋切場(とっきりば)で最初の休憩。
おにぎりをいきなり4個(^^;
カーボショッツをこわごわ初賞味。
まっずーーーーい(--;
市道山分岐を過ぎて、醍醐丸へ。
このあたり、峰見通り・吊尾根は眺めが良い。
800m近くまで登ってきたことを実感する。
醍醐丸(867m)に登り切って、2回めの大休止。
時刻はすでに17時近い。
転んで手を付いた時に肩を脱臼した、という人がいる。
確かにそういうアクシデントもあるんだな、と、気を引き締める。
それでも彼は、下(和田峠)まで30分、自分の足で下らなくてはならない。
厳しい自己責任の世界だ(山屋にとっては当たり前のことでしょうが)。
すごく暑いのだが、汗が引いた途端、ひゅっと冷えてくる。
時刻が時刻だし、標高900m+風があれば体感温度で下界と10度近く違う。
休憩中は、すぐウィンドブレーカーを羽織る。
ここで、知人お奨めのパーフェクトケーキバー(これはおいしかった)。
さらに、アミノバイタル。カーボショッツ。みかん。
水分は充分に取っているが、次の給水ポイントまでまだまだ長い。
96年目標タイムでも8時間はある。
日が暮れれば、少しは摂取量が減るかもしれないが、要注意。
水がなくなったら、その時点でお手上げだ。
回りでも、「水が無くなったところでやめよう」という声を何度か聞いた。
ここでメッシュTシャツ→ロングシャツに着替え。
醍醐丸から連行峰への道で日没。
左手、相模湖・藤野・上野原あたりの街の灯がチカチカときれい。
これから「夜」になるんだなあ、とワクワクする(夜の山行は高校、七ツ石以来)。
暗くなって、まず誤算だったのは、ヘッドランプの光量が思ったほどではないこと
だった。
他の参加者も同じ程度だが、時々、すごく明るいランプを持っている人がいる。
やはり光量重視で選んだ方がいいようだ。
また、ヘッドランプを2つ併用している人もいた。これまた、良さそう。
やはり、こういうことは経験してみないとわからない。
日没後、ペースは少しは落ちたが、平地や登りはさほど歩きにくいわけではない。
走るのは私には無理。小さな起伏がよく見えない。
山の中ですっ転ぶのだけは御免だ。
課題は下り。ストックを使って、慎重に下らざるを得ない。
山屋さんは、トットトットと下っていく。
この辺が差になるなあ、と思う。
シューズの差(山靴とランニングシューズ)もあるが、それ以上に経験とコツの差
を感じる。
こちらは平地と登りでカバーだ。
140〜150拍程度のペースでも、このあたりの集団では相当早い方。
なかなか追い抜く場所はないが、集団の前へ出ると、ついてくる人は僅かだ。
渋滞があると聞いていたが、そうでもない。
回りでも「今年は渋滞しないな」などと会話している。
暑さでペースがばらけたのか。
三国山通過18:12。
星が出ているが、月が明るすぎて「降るような星」ではない。
でも、家のあたりでみるより、遙かに星の数が多いのはわかる。
ここまでは実に快調。96年目標の20時間弱予定を上回るペース。
浅間峠19:15着。
関門の2時間45分前。
こんな時間にも関わらず、浅間にはリタイア者が多数。
ほとんどの人が、水がないか、あるいは膝を痛めている。
こちらも水が乏しくなってきた。
この際、BAAMも、リゲインも貴重な水、と思う。
おにぎりに、魚肉ソーセージ(山で食べると旨いんだなこれが)。
水代わりに梨を剥いて食べる。甘露甘露。
もう1つ2つ、持ってくるんだったなあ・・・。
この間、集団になったり、単独になったり。
一人になって、前後にヘッドランプの灯りが見えなくなると、嬉しいやら寂しいや
ら恐いやら。
時折下界の音が聞こえる他は、風の音、葉擦れの音。
自分が透明になっていくような感覚。
単独行になっても、随所にテープがあったり、赤い点滅灯があったりとコースを間
違える心配はほとんどない。
明るいところでは、「ここまでやるのは過保護じゃないか、長谷川恒男が見たら、
何ていうかな」などと思っていたが、夜はこれぐらいじゃないと、本当に危ないや。
浅間峠を出て、土俵岳の下りあたりだったか。
下りを実にうまく走っていく女性がいた。
ダブルストックをトトトトと付きながら、歩幅40cmぐらいでツツツツと下っていく。
下りに時間がかかって辟易としていたところだったので、真似て走ってみるとこれ
がなかなかイケる。
そのあとしばらく、この女性と、その前のいかにも山屋さんのおじさんの後につい
て歩く。
歩幅が適度に狭く、リズムが一定で、最高に気持ちいいエアロビクスペース。
このまま、三頭山の登り口まで連れていってもらおうか、でも、さっきまでの一人
歩きも捨て難いな、などと思いながら歩く。
日原峠を越え、小棡峠(なんと読むのか?)で私だけ小休止して、この即席パーティ
から別れる。 笛吹(うずしき)峠21:23。
このあたりから、右足裏の魚の目が痛み出す。
不整地を歩きすぎたせいだろう。
また、尻ズレが痛い。これは太りすぎが根本原因(^^;;;;
ワセリンを塗ると少し楽になるが、でもまたすぐ痛む。
こちらはもう諦めるしかなさそうだ。
「巻き道には危ない箇所もあるので、できるだけ山側を歩け」と案内にあったが、
本当に結構危ない場所がある。
片側がすっぱり切れているのに、両足を揃えてぎりぎりくらいの道幅のところや、
木の根が出ていて滑りや すいところなど。
道が半分崩れて、斜めになっている酷いところも1ヶ所あった。
ダブルストックの4WD状態なので、まだ安心だが、疲れてきて2本足だったら、
踏み外したり、滑ったりしてもおかしくはない。
緊張で眠くならない、という効果も、確かにあるが・・・。
西原峠22:23着。
ここから、最高峰三頭山への厳しい登り。
ゆっくり休み、おにぎりなどで腹ごしらえ。
水がわりにVAAMを飲む。22:42発。
ここの休憩で、96年の20時間弱目標ペースから初めて遅れる。
登り始めてすぐ、先ほどの女性に追いつく。
声をかけ、話しながら進む。
ランナーか、山屋か、あるいはオリエンティアか、わからなかったが、山屋さんだっ
たことが判明。相変わらずの、気持ちいいペース。
しかし、ここの登りは長い。
そろそろ避難小屋かな、などと話していたところで「三頭山まで50分」の看板。
ここで彼女プッツリと切れ、ペースダウン。
なんとか避難小屋まではたどり着くが、ここでトイレ休憩とのことで別れる。
ここまでの道すがら、ほんとうに道ばたで人が、バタバタと寝ている。
山屋さんは、こういうところでも寝られるのがすごいなあ、と思う。
何人かは、踏まれたり、ストックで串刺しにされたりするんじゃないかと思うが、
ほんとのところはどうなのだろう。
少しペースダウンしていたので、私の方の余力は充分。
あとはあまり登りもないので、三頭山まではガシガシ登る。
いい汗かいて、10分でピーク到着。
眼下の奥多摩湖の灯りに見とれる。
月がとっても綺麗。
23:53。なんとか10日中に三頭山まで来れた。
高校時代、ヌカザス尾根から大バテしてようやくたどり着いたこの頂上を、こんな
形で再訪するとは、不思議なものだ。
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