一 灯 照 隅        昭和25年卒 小川 法章   

 年前詩吟の師範の講義でわが国の陽明学の開祖中江藤樹の漢詩を勉強している時余談で陽明学者安岡正篤のことが紹介されました、早速「安岡正篤の世界」(神渡良平著)を読みこういう人物がいたのだと言う感動でショックを受けました、終戦後政界にあっては吉田茂から中曽根康弘にいたるまで歴代の宰相が師と仰ぎ政局の節目節目に拠りどころを求めた様子が記されている、また終戦の詔勅あるいは平成の元号についても深く関与されている様子が伺われ改めて驚かされた次第です。

 
灯隅を照らし、万灯国を照らす 改めて解説するまでもない、数箇所抜粋して紹介しようと思いましたが私が下手な紹介をして真意を損ねては何の意味もない、皆さんにはこのような本に接したことを紹介するにとどめたいと思います。

 
の後二度三度と読み返していますが、せめて四十歳になる前に安岡正篤の書に接したかったと思います、またこの本に限らず安岡正篤の著書は目に付けばすぐ読むようにしています。

 
岡正篤は昭和二十四年全国師友協会を立ち上げ活動を広げていますが残念ながら私は知りませんでした、若いうちから勉強し「一灯照隅、万灯照国」の心掛けをもち努力して万灯の仲間入りをしたいものでした。


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